現在、日本の世帯構造は単独世帯や核家族世帯が中心であり、三世代以上の世帯は非常に少なくなっています。
ひとりで暮らす家族や親戚が亡くなった場合、離れた場所にいる親族が家の片付けをするのは現実的に難しいでしょう。
こうした状況から遺品整理業の需要が高まっており、遺品整理に関わる求人は今後ますます増えることが予想されます。
この記事では、遺品整理の求人を探す方法や具体的な仕事内容をご紹介します。
遺品整理の仕事に興味をお持ちの方はぜひ参考になさってください。
遺品整理の求人に応募するのに資格は必要?
遺品整理に関係のある資格としては、一般社団法人遺品整理士認定協会が認定する「遺品整理士」という民間資格があります。
遺品整理の求人に応募するにあたり、遺品整理士の資格が必要ではないかと考える方も多いようですが、資格がなくても仕事に就くことは可能です。
資格の有無は遺品整理の仕事にさほど影響しませんが、遺品整理業者によっては資格の取得を推進している場合があります。
遺品整理の求人を見ると、有資格者には特別手当が出たり、資格を取るために必要な費用を会社が負担してくれたりと、遺品整理士の資格を高く評価する業者もあるようです。
さらに、遺品整理士の資格を持っていることで、「遺品整理の専門家」として依頼人からの信頼を得やすくなるメリットもあるでしょう。
また、遺品整理によって処分する大型家具・家電などは、会社が所有するトラックで運び出すことになります。
遺品整理の仕事で主に使われているのは2トントラックなため、普通自動車免許に加えて中型免許まで持っていると重宝されるでしょう。
遺品整理の求人を探す際は、免許が必要かどうか、所有するトラックはATかMTかまで確認しておくことをおすすめします。
遺品整理の求人を探す3つの方法
遺品整理の求人を探すには、主に以下のような方法があります。
1.整理業者に問い合わせる
インターネットで遺品整理業者を検索し、直接問い合わせる方法があります。
求人情報が掲載されている場合は案内に従い、掲載されていない場合は問い合わせフォームなどから求人を募集していないか直接連絡をとってみましょう。
遺品整理業者によっては、求人広告や求人サイトに掲載せずに、自社のホームページでのみ仕事を募集しているケースもあります。
気になる会社や働きたい会社に求人が出ていない場合は、会社のホームページを確認してみるとよいでしょう。
2.知人に紹介してもらう
遺品整理業界では、知人の紹介から遺品整理の仕事を見つけるという方法もよくみられます。
なぜなら、遺品整理の現場に関わるのは遺品整理業者だけではなく、解体業者や清掃業者などの他業者も入ることが多く、横のつながりがあるからです。
こうした業者で働く知人に心当たりがある場合は、遺品整理の仕事がないか聞いてみるとよいでしょう。
3.求人サイトで検索する
求人サイトから「遺品整理」などのキーワードを入力して仕事を探す方法もあります。
しかし、大手求人サイトに掲載するには費用がかかるため、遺品整理の求人はなかなか見つからないかもしれません。
その場合は、ハローワークのオンラインサイトから求人を検索するのがおすすめです。
ハローワークは求人掲載に一切費用がかからないため、遺品整理業者が利用するケースも多いようです。
遺品整理の具体的な仕事内容とは
遺品整理の求人に掲載される仕事内容には、主に以下のようなものがあります。
- ・遺品の仕分け作業
- ・家財道具の搬出
- ・不用品の処理、リサイクル
- ・遺品整理後の清掃作業
遺品整理の仕事内容としては、不用品の査定や遺品の供養なども含まれる場合がありますが、基本的には「遺品の片付け」が主な仕事内容です。
遺品整理では、数々の遺品を「必要なもの」と「不要なもの」に仕分けていきます。
しかし、不要なものであっても故人が残した遺品のひとつであることに変わりありません。
よって、不要だからといって粗末に扱うのは言語道断です。故人や遺族の気持ちに寄り添い、ひとつひとつの遺品を大切に扱い、仕分けていくことが大切です。
また、遺品整理業者によっては依頼人の立ち会いを不要とする場合もあります。
その場合は、事前に依頼人と打ち合わせをし、遺品の扱い方について依頼人の希望を聞いておかなければなりません。
後からのトラブルを防ぐためにも、遺品整理をする前に必ず確認を取っておきましょう。
まとめ
遺品整理で求人を探す場合、遺品整理業者のホームページから直接問い合わせる方法、知人からの紹介を受ける方法、求人サイトで検索する方法があります。
遺品整理の仕事をするうえで特別な資格や経験を必要とする求人は少ないですが、遺品整理士の資格を持つ人を優遇したり、MT対応の普通自動車免許や中型免許が重宝されたりすることもあるようです。
遺品整理の求人を探す際は、必要な資格があるかどうかもしっかり確認しておきましょう。
また、遺品整理の主な仕事内容は遺品を片付けることですが、故人や遺族の意向を尊重し、気持ちに寄り添いながら作業する必要があります。
単なる「片付け」ではなく、遺品のひとつひとつを大切に扱い、故人の想いやその人柄をしのびながら作業することが求められているのです。
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